同人誌即売会で失敗したと思ったこと

死ぬ前に反省しよう
この記事は約7分で読めます。

 

バブル最盛期、同人業界もバブルだったw
イベント会場には花屋が出店し、
数万円の花束が飛ぶように売れていた。

大きな花束を私も何度もいただいたことがある。
こんなことにお金を使ってもらわなくても……と恐縮した。

 

私がいるといないで、売上が凄い違うから
私は大体スペースにいた。

私がスペースからでると、突然混雑したり、列ができたりするので
申し訳なくて必死だったんだ。

でもそれが『列のできないサークル』になってしまっていたと
今ならわかる。

私がスペースを出ると混雑するのは
『私のお客様作業が早いから』だったんだ。

自分の本だから金額はわかっているし、
数万円だろうが暗算してしまうから
会計処理がとにかく私は早かった。

売り子嬢は、リストと金額を照らし合わせて電卓を使っているから
その作業で列ができてしまうんだ。

そもそもが、暗算しやすいように端数を価格に設定しなかった。
10ページ100円。
200ページは2000円。

殆どの本が200ページだったので
八冊お買い上げだと、16000円で、暗算も簡単だった。

 

『列ができた方が人気作家に見えやすい』というのを
その当時はしらなかった。

とにかく、列ができて『待たせる』ことを申し訳ないとおもったし
島中に列ができたら『ヒトサマに迷惑』だと思ったんだ。

だって、隣のサークルが列を作ったら、私は迷惑だから。

とにかく、とにかく、早く早く早く、と
私の暗算能力は上がっていったww

 

一時、列を作る中堅さんが近くにいたからずっと観察してたんだ。

売り子嬢全員が電卓を使っていた。
頒価は全部10円の端数があった。

お客さんとにこやがに喋っていた人がいたので作家さんがいたのだろう。
一人の会計処理に10分ぐらいかかっていた。

そりゃ列ができるよな……
作家がいても、列ができることを気にしないんだ?

 

私は、混雑ができた時点で焦るから、とにかく早く捌いてしまいたくて
喋らなくなっちゃうんだよ。
塩対応してしまってたんだ。

今から思えば、ゆっくり読者さんと喋れば
読者さんの満足度も上がる。

列を作って
『列ができるサークルだから壁に』って
主催者に思われた方が、『読者は増えた』んだよ。

一時期、壁配置されたこともあったけど
なんで私ごときが壁なんだ! と、凄く焦った。
壁に配置された時点で、下痢になるww

『処理の遅いサークル』扱いされている、と当時は思ったんだ。
だから、とにかく、早く対応したかった。

でもそれが
『列のできないサークル』として認識されてしまったんだ。

そして『売り切れると申し訳ない』と思ったら
いつも『多めに搬入』してしまっていた。
それも間違いだった。

『あのサークルは列ができない・売り切れない』と思われてしまったら
『朝一番』にはお客さんはこない。

先に大手さんに並んでから、うちに来る。
つまりは『二番手のサークル』になってしまっていた。

そして、『売り切れない』から『返送費用』もかかる。
『売り切れない分』を搬入するから『搬入費用』もかかる。
せめて、完売する分を搬入すれば、返送費用はかからなかったんだよ。

ナニがいや、って『返送するために列に並ぶ』ことが
一番時間の無駄だと、今ならわかるのに
当時は『売り切れる方がいや』だったんだ。

『売り切れないサークル』は『後回しにされる』と
気付いたのは、やめる寸前だった。

 

五月のスーパーとインテックスの二つで、150万円売上があった時もあったんだよ。

それでも、私のサークルに列はできなかったんだ。
『混雑』止まりだったんだよ。

私が、素早く処理をして、列を作らせなかったんだよ。

『分かりやすいチラシw』を作って
待ってる間に買うものが決まるようにしてもらったり
そのチラシを作るために長年ずっと時間をかけていたw

どんぐらい有効なチラシだったかと言うと
前を通りすぎる人にチラシを渡したら
一時間後にそのチラシをもって、本を買いに来てくれるぐらいw
私の代わりに『営業できるチラシ』を作ったんだ。

チラシはそれで良かったけど
列に関しては、もっと気楽に考えて、
のんびり列を作っていれば良かったんだ。

 

『素早く処理する』ことだけが『絶対ではない』んだ、と
今は理解している。

あの時の私は、多分、大手さんの五倍の速さで会計処理をしてたんだよ。
そりゃ『列のできないサークル』扱いされるわ。

 

『効率をあげることだけが正義ではない』という『言葉』を
この記事を書いていて思いついた。

『効率をあげること』は『良いこと』なんだ。

でも、
『列ができる』というのは『接客作業が遅い』という他に
『たくさんの人が求めている(需要が大きい・人気が高い)』から
『列ができている』と『一般の人』は思うんだ。

接客に関することでは、『列ができる』というのは
悪いことばかりではない、ということ。

もちろん、リアル街では、
一般人が『許可なく』『公道を占拠』することは
道路交通法違反なので、『列を作ること』が『良いこと』ではないけれど
『列がある店は美味しい筈』と『一般人が思っている』ことは確かなんだ。

『稼ぐ』ためには『列を作る』のが『一番の広報』になるんだよ。

同人誌即売会でも、それは同じだった。

時限販売で列を作ることは今でもマナー違反だけど
血反吐を吐くぐらい無理をして列を捌かなくていいんだ、ということw

多分、私が暗算できなければ、普通に列を作ってたんだろう。
算盤やってたのが裏目に出たww

今でも心に残っているのは
壁配置された時

私の机の右側には誰もいないの。
がらんとあいてるの。

なんでこんなボッチ配置!
と焦ったら、
開場前から私のスペースの前に列ができていた…………ww

その『がらんと空いてた』ところに
ずらっと、『私の読者が並んだ』んだよ。

イベント主催者って凄いな、って本当に思った。
サークルに何人並ぶかを、確実に把握してるんだね。
私が想定していなかったのに!

その日、
一人で処理していたからてんぱっていて
『原稿依頼』に来てくれた人がいたんだけど
「あとにしてください!」って追い払ったら
『あと』はなかった、ということww

あの人、『朝一番』に来てくれたんだよ。
だから『今日は挨拶にいくぞ!』ってずっと思ってたんだろうと思う。

でも、『今、長蛇の列』があって、
『サークルに私一人』なんだから
『相手はできない』って見定めてほしかったww

数年して気付いたんだよ。
「ずっと列ができてるんだから、列が途切れることがない」
と「思っていた」ら、
「いつ話しかけても一緒」なんだよね。

でも、撤収の寸前とか
『空いている時期』を狙わないと無理だよ。

今、列ができているのを待たせて
横から来た人としゃべることは不可能やん?

イベント会場で、『並んでいる人』を待たせていいのは
身内が事故ったとか、売り子が体調を崩したとか
それぐらいやん?

ただ、言い方はあったと思うんだよね。

ごめんなさい。
本当にてんぱってたのよ。

 

私が大声だすと迫力があるらしいので
『怒られた』と思って、引かれる。

私は『怒る』ことはそうないんだ。
『怒る(感情の発露)』は無駄だとわかってるから。

ただ、興奮すると声が大きくなるので
怒鳴っているように受け取られることが多い。

コーラス部だったのもあって、
高校三年間だけでも『声を本格的に鍛えている』から
それをしていない人より声が通るんだ。

ただ、コーラス部に入っていなくても、声は大きかったけどww

その時の原稿依頼の他にも、
同人誌活動をしている間、何回かオファーを受けてたんだけど
『自分の小説本のための原稿を書く』ことで一杯一杯だったから
全然、受諾できなかった。

 

だってさ、 ↓ こんなスケジュールで原稿書いてたんだよ?

一か月に三冊、しかも100~200頁の小説本を出してたんだよ?

 

ああいうのを、一息ついて
受けてみてたらどうなってたかな、と思う。

イーストプレスの編集さんからの依頼は
『あとでメールによって』連絡をいただいたので
『イベントのてんぱっている精神状態』で断ることがなかったんだ。

 

まとめ。
列ができそうなら、消そうと思わないw
依頼は、一応、話を聞きましょう。
『あとで』と言うのも丁寧に対応しましょう。

 

私の失敗から、
この二点は、のんびり対応しましょう、という話でした。

これらの反省から、
3Dに転身してからは、
個人オファーはいくつか受けた。

ただ、『締め切仕事』は向いてないので
自分のペースでできることを
のんびりせかせかやっているのがいい。

『締め切り』があると思うと
下痢が来るww

『この日』ってのがあると、だめなんだ、私は。
『予定のない生活』がいい。

 

 

【この記事を書いた日 2022/03/30 9:54 】

 

 

 

 

 

 

 

コメント