『可能性』という言葉の可能性について。

『可能性』という言葉の可能性について。なぜそうなのか?
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可能性とは何? Weblio辞書

物事実現できる見込み。「成功可能性が高い

事実がそうである見込み。「生存している可能性もある」

潜在的発展性。「無限の可能性を秘める

認識論で、ある命題論理的に矛盾を含んでいないという側面を示す様態

 

「可能性」の英語・英語例文・英語表現 - Weblio和英辞書

feasibility; potency; chance; likelihood; possibility; potential; capacity

 

テレビに出ている学者さんでも

『可能性』って言葉を誤解しているのではないかと、最近よく思います。

 

『可能性がある』ってのは

0.000000000000000000000000000000000000000000000001パーセントでも

『可能性がある』んですよ。

 

どんな女子でも『白馬の王子様が来る』『可能性』は『ある』んです。

どんな人でも『異世界転生する可能性はある』んです。

 

『その可能性もありますね』って学者さんがいうのは

『可能性』って言葉を『蓋然性』と間違えているのか

『逃げているのか』どちらかだと私は考えます。

 

コメンテーターの言ったことに対して学者さんが

「その可能性もありますね」って言うのは

0.000000000000000000000000000000000000000000000001パーセント

ということもあり得るからです。

 

99%ないけど、否定するとやっかいだから『可能性』で誤魔化そう。

そういうことですね。

 

『可能性』に対して『蓋然性』という言葉があります。

蓋然性(がいぜんせい)とは何? Weblio辞書

「蓋然性」の類語には「可能性」「確率」などがある。「可能性」はその確率ゼロでない限り存在するのに対し、「蓋然性」は一定以上の度合い起こりうるかどうかを示すときに用いられる

 

  • よっぽどの美女で運が良い場合だけ、白馬の王子様が来る蓋然性がある。
    • 殆どの女性には白馬の王子様が来る蓋然性はない。
  • 異世界転生が確認できる蓋然性は限りなく低い。

白馬の王子様が来た実例は『デヴィ婦人』ですね。

 

 

私はこの『蓋然性』という言葉をどこで知ったのかは覚えていないのですが

小説のネタに使ったんですよね。

 

『有罪判決』という小説で

ヤクザの息子勝輝が、松崎を脅迫するときのセリフです。

「お前、『プロパビリティの犯罪』……って、知ってるよな?」

松崎は、万年筆を持っていた手が、震えた。

「お前の母親が心臓発作を起こしそうなときに、万が一、ニトロケースのふたが開かなかったら? こけた拍子にニトロケースの紐が切れてどっかとんでったら? ニトロケースのニトロを補充し忘れたら? ニトロの密封が甘くて、揮発しきってたら? お前の親父が、うっかりニトロケースを呑み込んじまって、それに驚いた母親が発作起こしたら? ニトロール錠じゃないのに、うっかりニトロを呑み込んじまったら? 口が乾いてるのにニトロを喉に詰まらせて窒息したら?」

どれも、簡単に起こりうる事態だ。しかも、それをわざと誰かがしても、犯罪の立証はできない。そういう犯罪を『プロパビリティの犯罪』というのだ。

勝輝なら、するのかも、しれない。

ちょっとニトロケースのふたを強く締めておいて、母親を脅かして発作を起こさせれば、ケースが開かなくて母親は間に合わなくなる確率があがる。そんなことをしなくても、母親はコロッケの買い食いが好きだ。公園でそれを食べているときに発作を起こさせれば、油で手が滑ってケースが開かないだろう。

勝輝は何もしなくていい。ただ一言『あのオンナ、ちょっと脅かしてこい』と囁くだけでいいのだ。

 

これが『可能性』ではダメなんですよ。

 

だって、『誰でも』

『隕石に心臓を貫かれて死ぬ』可能性はあるんですから。

 

『可能性』では、それが成った時に、

『自然』とは思えないことがあるわけです。

 

だからこそ『奇跡』という言葉があるんですね。

 

  • 誰でも超能力者になれる可能性はある。
  • 殆どの人が超能力者になれる蓋然性は低い。

 

もちろん、テレビで『がいぜんせい』とか突然言われたら

国民の殆どが理解できないから、言わないのもわかります。

 

でも『可能性がある』って言葉はやっぱり『逃げ』だと思うんですよ。

 

『ワンチャンあるやん?』ってのは

『蓋然性が高い』ことに使うのであって『可能性がある』ではないんですね。

 

『可能性がある』ことを『ワンチャンある』と思うから

失敗するんです。

 

みんな、実際には『がいぜんせい』という言葉は知らなくても

これを使ってるんですよね。

 

『普通はできない』=『蓋然性が低い』ってことです。

 

『普通はできない(蓋然性が低い)』から『しない』。

そういう選択をしますよね?

 

  • 首相になれるわけがないから立候補を考えませんよね?
  • 芸能人になれるわけがないから事務所を探しませんよね?
  • 東大にいけるわけがないからほどほどにしか勉強しませんよね?
  • 学校で一番の成績になんてなれるわけがないから……

 

『どこで妥協するか』という話ですね。

どこからなら『なれるかも』と思うのか?

 

子供の頃になりたかった仕事って蓋然性が高いのかどうか。

それをどこであきらめたのか?

 

私は『大学にいけば良かった』と30代ぐらいから思い始め

『ワンチャンある』と推薦入学の大学受験をしてみましたが

見事、落第して、スッキリしました。

 

私は『大学で学びたかった』のではなかったんですね。

『しなかった』から『したかった』だけで

やってみたらまったく、

『大学に行きたい』とか思わなくなりました。

 

そもそもが、受験するための勉強も一か月しかしていないので

それぐらいの心意気しかなかったんですよ。

 

『大学に入りたい』とは思っていても

『学科をどこにするか?』とか、『全然考えられない』。

つまりは『学科についてリサーチしない』。

つまりは『学科について興味がない』

結局『大学に入りたいわけではない』ということです。

 

 

だから、

『私の勉強したいところだけ』オンラインセミナーとかで

勉強していけばいいや、という踏ん切りがつきました。

 

 

私はこの『蓋然性』という

『この言葉を知っただけ』で『人生が広がった』気がしました。

 

それまでも『可能性』という言葉に関しては

『低いか高いか』で考えていたからこそ

『可能性がある』という発言をする学者にいらついていたわけですしw

 

やっぱり、勉強するって楽しいです♪ヽ(´▽`)ノ

 

人生一生これ勉強!

 

【この記事を書いた日 2022/05/02  9:25 】

 

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